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カリフォルニア・アーモンドの生産農家と製造加工業者が、 持続可能な栽培に向けて新たな公約を発表

過去数10年の実績に基づき、さらなる改善を目指して具体的な数値を設定

2019/2/6

カリフォルニア・アーモンドの生産農家と製造加工業者が、 持続可能な栽培に向けて新たな公約を発表

カリフォルニアのアーモンド生産農家ならびに製造加工業者は、世界に供給されるアーモンドの80%を生産しており、常に持続可能な栽培に努め、現在と次世代のために責任ある資源管理を行ってきました。この度、これらのアーモンド・コミュニティは、カリフォルニア・アーモンド協会(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)を通じて、新たに4つの目標を公約することを発表しました。この4つの目標は、過去数10年の実績に基づくものであり、さらに安全で健全、かつ優れた方法でアーモンドを栽培するという業界の決意を表明するものです。この4つの目標を含む「2025年に向けたアーモンド農園の目標(The Almond Orchard 2025 Goals)」には、節水、廃棄物ゼロ、病害虫管理、大気環境の分野における業界全体の目標値が定められています。

カリフォルニア・アーモンド協会の会長であるホリー・キングは、次のように述べています。「私たちは、環境負荷を最小限に抑えることと、良き隣人であることを、常に重視してきました。それを証明する実績もあります。しかし、将来的な栽培方法について目標を設定し、改善状況の報告に対する透明性を公約するのは、今回が初めてのことです。これらの目標が挑戦的なものであることには間違いありませんが、私たちにはリーダシップとイノベーションに対する責任があると考え、意欲を持ってこの目標の達成に取り組んでまいります」

「2025年に向けたアーモンド農園の目標」は、以下に示す4つの重要分野に注力しています。

アーモンド栽培に使用する水のさらなる削減

• この20年の間に、カリフォルニアのアーモンド農家は、生産方式の改善や効率的なマイクロ灌漑技術を通じて、1ポンドのアーモンドを栽培するために使用する水の量を33%1削減することに成功しています。カリフォルニアのアーモンド・コミュニティは、2025年までに1ポンドのアーモンドを栽培するために使用する水の量を、さらに20%削減します。

アーモンド農園での廃棄物ゼロの達成

• アーモンドの粒は、木に実り、果皮に保 護されながら殻の中で成長します。従来、家畜用敷料、酪農飼料、発電に使われてきた、これらの副産物の市場に変化をもたらすことは、経済、環境の両面で、より高価値な用途を実現するためのイノベーションを加速させています。カリフォルニアのアーモンド・コミュニティは、農園で栽培する全ての産物を最適に利用することで、2025年までに廃棄物ゼロを達成します。

環境に優しい病害虫管理方法の採用増

• 責任あるアーモンド栽培には、IPM(総合的病害虫管理)を通じて、作物と樹木を害虫、雑草、病気から守ることが必要です。これは、益虫の保護、そして、病害虫の発生源や温床の除去および交尾阻害、必要時の農薬散布における資材と技術の活用を意味します。農園、従業員、地域社会の保護を一層強化するため、アーモンド・コミュニティは、環境に優しい病害虫管理方法の採用を、2025年までに25%増加します。

アーモンド収穫期における地元の大気環境の改善

• カリフォルニア・アーモンドの収穫では、木を揺すり地面に落とした実を日光で自然乾燥させた後、機械で掻き集める時に、近隣地域に粉じんが飛散することがあります。この問題に対処するため、アーモンド・コミュニティは、短期的および長期的な対策を立てて収穫方法を改善し、収穫期に発生する粉じんを2025年までに50%削減します。

スタニスラウス郡のアーモンド農家であり、カリフォルニア・アーモンド協会 収穫作業グループの委員長を務めるブライアン・ワールブリンクは、次のように述べています。 「私たちは、この土地の良き奉仕者として、より多くのことを、より少ない資源・資材で実現できるよう心掛けています。省ネルギー化、減農薬、省力化の他、節水も当然含まれます。私たちが過去の実績を基に、さらに前進し、2025年に向けて努力しながら成長するなかで、これらの目標は大幅な改善をもたらすことでしょう。私は、正しい道を歩んでいると確信しています」

2025年に向けた目標に加え、カリフォルニアのアーモンド農家は、成功の鍵を握るその他の分野の研究も引き続き支援し、今年だけでも、ミツバチの健康に焦点を当てた7つの新規プロジェクトに投資しています。この取り組みは、1995年以来、120件の研究プロジェクトに投資された320万ドル(約3億5000万円)を受け継いで進められ、ミツバチの健康に影響をおよぼす5つの主要因への対処を目的としています。カリフォルニア・アーモンド協会では、ミツバチの健康に関する継続的な取り組みの一環として、カリフォルニアのアーモンド農家を対象に、「ミツバチの最良管理慣行(Honey Bee Best Management Practices)」と呼ばれる包括的な手法も策定しました。この管理慣行は広く採用され、絶えず改善を繰り返しながら、アーモンドの受粉期、およびその後のミツバチの安全を確保しています。

カリフォルニア・アーモンド協会の会長 兼 最高執行責任者であるリチャード・ウェイコットは、次のように述べています。 「私たちは、2025年に向けたアーモンド農園の目標や、ミツバチの健康のような重要分野において一致協力し、ここカリフォルニアで末永く農業を営めるよう、最善を尽くして土地を管理し、責任を持って農業を行います。この取り組みは、栽培方法を改善してきた経験に基づいており、将来の農法に間違いなく影響を与えることでしょう」

カリフォルニアのアーモンド・コミュニティは、そのほとんどが家族経営の農家であり、イノベーションを通じた生活の向上を目指し、責任ある方法で栽培した健康的な食品を世界中に届けることに尽力しています。アーモンド農家と製造加工業者は、40年以上にわたって科学的研究に8,000万ドル(約88億円)を投入し、農業用水、栄養素管理、大気環境、ミツバチの健康など、多くの分野で大幅な進歩を遂げ、農業効率を高めると同時に、環境への影響を最小化しています。

[1] University of California, 2010. Food and Agriculture Organization of the United Nations, 2012. Almond Board of California, 1990–94, 2000–14.

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